スケーターもサッカー選手も野球選手も、街を歩く。でも・・・

スケートボードはスポーツでしょうか?

アクションスポーツ、エクストリームスポーツ、なんて呼ばれたりしてるけど、それは多分、メディアが勝手に後付けしたカテゴリーの名前。どこかに属させておきたいんでしょう。

もちろん体を使って、時には勝敗を争う訳だから、スポーツの要素があることは確か。だけど、僕はスポーツじゃないと思う。

僕の大好きなプロスケーター、Jason Dill(ジェイソン・ディル)。
彼が、http://mediadefrag.jp/people/profile025jasondill/のインタビューで、こんな風に言ってた。

恐れることなんて何もない
外へ出て街にダメージを与えてきなよ
(中略)
そしてファックユーってみんなに言ってやれば良いんだよ

スケボー スケートボード デッキ 通販 Jason Dill Say Fuck You

僕が考えるスポーツ選手は、こんな事は言わない。むしろスポーツマンシップのかけらもない、ダーティな言葉。

でもスケボーの事を正確に表現していると思う。

筋トレも練習メニューも必要ない

Underground Vibes from 13thWitness™ on Vimeo.

スケボーを多くの人が楽しんで、文化として認められていく事はとても良いことだと思う。けど、大会や試合で勝敗を決める事が価値の中心になったり、科学的なトレーニングをして、フェアプレイでいきましょう、みたいな事になると、とても嫌だなと思うし、ならないと思う。

僕が憧れたスケーターは、ヘルメットやプロテクターをしていなかったし、スポーツ選手のように爽やかな笑顔じゃなかった。決まった練習メニューをスケートパークでこなすようには見えず、ローカルのショップにたむろし、1日じゅう仲間とハングアウトし、日が落ちてからようやく街をプッシュし始めるような、そんなスケーター達。

そんなスケーターも、ひとたびデッキに乗れば、自分を表現するために、何度も何度も地面に体を叩きつける。何かに勝つ為でもないし、ルールもメニューもないのに、何度もトライする。そして、どんな乗り物よりも自由に街を移動していく。

その姿は、ゴールを狙うストライカーでもなければ、フェンス超えを連発するホームラン王の姿でもない。まるで、ミュージシャンやアーティストのように、自由で最先端に見えた。

プロスケーターは、僕達の歩き方を変えてしまう

スケボー スケートボード ストリートセクション

スケーターは、スポーツ選手ではない。

でも、スケーターもサッカー選手も野球選手も、街は歩く。

サッカーや野球をやっている人が、街を歩いていて

「あ、あの白線、ゴールラインっぽいな」とか、「うわー、あのマンホールをホームベースに見立てて試合したいなー」とはならないと思う。それは、サッカーも野球も、グラウンドや競技場で、決められたルールの中で、勝敗を競うスポーツだから。

スケーターが街を歩くと、

「あ、あの階段そろそろオーリーで飛べるかも。」とか、「あの縁石でグラインド決めたら、さぞ気持の良いことだろう。」なんて事を考えながら街を歩く。「街を使って、どのように遊ぶか」という事を考えながら、街を歩く。分からない人にしてみれば、絶対に分からない思考。

「街を使って、どのように遊ぶか」というイメージを発信し続けているのが、プロスケーター。勝ち方やルールは教えてくれないけど、彼らが発信する表現は、いつも僕達の街の歩き方を変えてしまう。

まとめ:Go skate , Say fuck you

スケボー スケートボード デッキ 通販 Jason Dill ジェイソン ディル

スケートボードの大会やコンテスト、勝敗を決めるような価値も必要だと思う。でも、Jason Dillのように、

「街にダメージを与えてきなよ」「ファックユーってみんなに言ってやれば良いんだよ」

という価値観がスケボーにはとても大事だと思う。攻撃的で汚いメッセージに聞こえるかもしれないけど、そこにあるモノに自分をぶつけて変化させてみようという、前向きなメッセージだと、僕は思った。スケートボードで出かければ、街も変わるし、自分も変わる。

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