こんにちは!Hi5 Skateboardingへようこそ。店長の稲垣です。
あなたは、マンガは好き?
マンガ面白いよね。下手な小説なんかよりも感動するし、勉強になったりするもんね。
じゃあさ、スラムダンクっていうマンガは知ってる?
超人気マンガだからね、知ってるよね。
知らない人のために簡単に説明すると、不良高校生の桜木花道(赤い髪のリーゼント)が、好きな女子の気を引こうと始めたバスケットボールに本気になってしまう話。
それまでのスポーツマンガとは違うリアルな表現や登場人物の人間味が、多くの人を惹きつける理由だと思うんだよね。
バスケットボールのことではなくて、”人間”のことが書かれてあるから、
「バスケットボールをするのは下手くそだし、ぶっちゃけ苦手なスポーツだけど、スラムダンクは大好き。全巻持ってる。好きなキャラクターは、ミッチー(三井寿)。」
っていう人がいたりする。
だから、ちゃんと読めば、スケボーの上達にも活かすことが出来るんじゃないかと思うんだよね。
なので、今回のコラムは、SLAM DUNKからスケボーの上達法を学んでみようと思います。
スラムダンクの主人公、桜木花道がバスケットボールを始めた目的って、赤木晴子(好きな女子)の気を引くため。
春子ちゃんに、「バスケットボールは好きですか?」って聞かれて、バスケットボールなんてしたことないのに、
「大好きです!」
なんて言っちゃうんだよね。でも、ストーリーの終盤で、
「大好きです。今度は嘘じゃないっす。」
って言い直す。
かる~い気持ちで始めたバスケットボールに、どんどん本気になっていく桜木花道。これがスラムダンクのストーリーの中心だよね。
車に轢かれそうになったのをボールが助けてくれたり、いじめられっ子が強くなるために、みたいな感じではないよね。
スケボーを始めて、続けていくのもこんな感じで良いと思うし、あなたもこんな感じじゃなかった?
・モテたいから。
・カッコイイから。
・友達に自慢したいから。
・オシャレだから。
目的としては、ちょっと軽薄かもしれないけどさ、始めちゃえば良いんだよね。そのうちに、スケボーの本当の楽しさに出会って、
「大好きです。今度は嘘じゃないっす。」
って言えるようになったら、きっと最高のスケーターライフを送っているはずだからね。
スケボーを始めるのに、偉そうな目的や目標なんていらない。
スラムダンクがこんなに人気なのは、それまでのスポーツマンガみたいに、「必殺技」がなかったからだと思う。
「火を噴くシュート」や「あり得ないくらいに曲がるパス」が出てくるようなマンガだったら、こんなに何度も読み返したくなるマンガにはならなかったと思う。
最初にも書いたけど、バスケットボールのことじゃなくて、”人間”のことが書いてあるから、多くの人を魅了するし、何度も読みたくなるマンガなんだよね。
僕がスラムダンクの中で個人的に好きなのが、宮城リョータという登場人物。彼は、身長が低い。バスケットボールをしている人間にとって、身長が低いというのは、かなり大きなコンプレックス。バスケットボールはデカければデカイほうが有利なんです。
実は、僕もバスケットボール経験者で、身長が低かった(170cm)から、宮城リョータに感情移入することが多かったんですね。
だから、ストーリーの中で彼が言うセリフ、
「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ!!」
が大好き。チビの自分としっかり向きあって、地道にコツコツと練習したドリブル。しかも彼のドリブルって、無敵の必殺技とかいうレベルのドリブルじゃない。どれだけ頑張っても、やっぱり止められてしまうシーンまである。
デカイヤツが勝つことがあれば負けることがあって、チビが勝つことがあれば負けることもある。
スラムダンクって、完璧じゃない人間が描かれているから良いんだよね。〇〇シュートォーーー!みたいな一発逆転のシーンがない。「それやられたらオシマイじゃん。」ってことがない。
練習を通じて自分と向き合うのは、スケボーも同じ。自分の出来る事と出来ない事が分かるっていうのも、スケボーの大きな魅力だと思うんだよね。
いくら良いアドバイスやコツを習っても、自分が練習しないとトリックは出来るようにはならないし、もしかしたら、何度やっても出来ないことがある。
それでも良いんじゃないかな。
周りと自分を比べてしまって、出来ていない自分に凹みそうな時は、得意な事、出来る事に戻ってやってみると良いと思う。それがきっといつかあなたの「スタイル」になっているはず。
スラムダンクというマンガの凄さは、読みながらバスケットボールのことを学ぶことが出来るという所。
桜木花道が上達していく過程で、こんな言葉が出てきます。
「置いてくる。」
「左手はそえるだけ。」
これは、どちらもシュートの時の「コツ」のことなんだよね。バスケットボールをしたことがない人でも、この「コツ」はスラムダンクからすでに学んでいることになります。しかも、このコツ、バスケットボール経験者から見ても、かなり的を得ていて上手い。
桜木花道が言っていた「左手はそえるだけ。」っていうのは、
「左手は、手のひらを広げてボールに軽く当て、右手の動きを邪魔しないように、シュートを放つ瞬間も力を入れない。」
ていうバスケットボールのシュートの時の左手の形や動きを、一言で表すとどうなるか?ってことなんだよね。これは、バスケットボールのシュートは、ただ単にボールを投げている訳ではなくて、一瞬で沢山の動きを連動させる必要があるから。
スケートボードのトリックも、バスケットボールのシュートの動きと同じで、一瞬で沢山の動きを連動させる必要があるから、「コツ」がとても大事。トリックを成功させる時に、ひとつひとつの動作を考えながらやっている時間はないからね。
あなたも、桜木花道のように、「コツ」を見つけて、自分なりの言葉で覚えておくと良いと思うよ。
どうでしたか?
SLAM DUNKは、バスケットボールのマンガなのに、バスケットボールをしたことがない人でも、熱く語るんですよね。
ってことは、どんな事にでも通用する大事な事が描かれているんじゃないか?スケボーに役立つ事も描いてあるんじゃないか?と思って読み返してみたら、やっぱり描いてありました。
桜木花道が所属する湘北高校バスケットボール部のレギュラー陣は、揃いも揃って悪ガキ。バスケットボールがなかったら、何してたんだ?ってくらいの悪ガキ。キャプテンは常識人だけど、それでもやっぱり普通じゃない。
言い換えると、「こいつらバスケットボールに出会って良かったなー。」って感じ。
僕は、スケボーの映像を見ていると、いつもこんな風に思います。
「こんな不良が、よくもまあこんな難しいトリックをマスターしたもんだ。」
と。全身タトゥーだったり、モヒカンだったり、奇声を発していたり。スケーターって悪ガキが多いよね。
だから誤解されることもあるかもしれない。
でもさ、スケーターも転んだ友達に手を差し伸べるし、拍手も送る。
ただ徒党を組んでいるだけの悪ガキではないよね。
スケボーを通じて、自分も自分以外の人間も認められるようになって、仲間と笑える時間を手に入れられたら最高だよね。
バスケットボールを通じて、桜木花道は犬猿の仲だった流川楓とハイファイブしてたもんね。
僕は、スケボーにも同じ力と魅力があると信じています。
最後まで読んでくれてありがとう!
あなたのスケーターライフをマジで応援しています。
一緒にスケボーを楽しんでいきましょう!