あなたは、スケボーを「ガキの遊び」だと思う?
それとも、「大人の遊び」だと思う?
スケボーしていない人達からしたら、子供が楽しむ遊びだと思われていると思うけど、
俺はね、「大人の遊び」だと思ってる。
ていうか、こんな楽しいものを、子供だけのモノにしておくなんてもったいないからね。
俺の元に届くメッセージでも、
「30代後半なのですが、スケボーは楽しめますか?」
とか、
「40歳からスケボーを始めるって、遅すぎますか?」
っていう悩みが届く。
ハッキリ言って、気にする必要ないぜ。
むしろ、スケボーは大人だからこそ楽しめるものなんだぜ。
ということで、今回のコラムは、
大人だからこそ、スケボーを楽しむべき3つの理由を書こうと思います。
このコラムを読んでくれているあなただったら、分かってくれると思うんだけど、
「あの人はいつまでも、子供心を失わない人だ。」
って思われたいよね?
ていうか、「そういう男がモテるんじゃないか?」って勝手に勘違いしているだけかもしれないけどさ。
じゃあさ、「子供心」ってなんだと思う?
いざ答えようと思うと、難しいよね。
なんだろうね、子供心って。
俺が思う子供心は、
「誰かに憧れて、マネすること。」
なんだよね。
子供の頃に、なんとか戦隊や、なんとかレンジャーや、なんとかマンみたいなのに憧れて、本気でそれになれると信じて、夢中でマネしたことなかった?
もしくは、サッカーや野球をする時に、憧れているプロ選手になりきったことなかった?
今思い出してみると、何かに憧れて、なりきって遊んでいる時って、めちゃくちゃ楽しかったよね。
自分が自分じゃなくなったみたいでさ。
それが、いつのまにやら、「憧れ」は「諦め」に変わってしまって、
「あー、アレは俺とは関係のないことだ。」とか「俺はこう思うから、あの人は分かってない。間違ってる。」って感じで、
世界の中心が自分になってしまって、結局何もしない、ダサい大人になっていくんだよ。
ヤバいよね。あなたの周りにもそういうダサいヤツいない?
ていうか、「憧れ」を失ってしまうと、俺達もそんな大人になってしまうんだぜ。
だから、大人こそスケボーをやるべきだと思うんだよね。
スケボーって、マジで難しい。
しかも、その難しさが、どうして出来ないのかが分からないような難しさなんだよ。
だからスケーターは、映像や写真や上級者の滑りを何度も何度も見て、「マネ」するんだよね。
トリックが出来ない理由を考えていても分からないから、マネする。
言い方を変えると、「なりきる」って感じかな。
これって、子供の頃にやってた、なんとかレンジャーごっこと同じだと思う。
頭の中は、憧れのスケーターの動きで埋め尽くされていて、自分なんてどこにもなくてさ。
夢中で「なりきってる」感じ。
イメージ通りの動きが出来ると、メチャクチャ楽しい。これが、スケボーが病み付きになってしまう魅力のひとつでもあると思う。
スケーターって暇さえあれば、
「あのプロのオーリーが、俺の目指す形でさー。」
とか、
「もうちょい、手を下げていれば、アイツの動きっぽいよなー。」
みたいな会話してる。
スケーターは、みんな「憧れて、マネする」ことの楽しさを知ってるんだよね。
逆に「あきらめる」ことは、大嫌い。
あなたも、憧れる気持ちを忘れず、あきらめずにデッキに乗り続けていれば、子供心を失わないカッコいい大人でいられると思うよ。
スケボーってさ、部屋に閉じこもって、のほほんと楽しめるものじゃない。
ケガしたり、怒られたり、ドキドキしたり、腹抱えて笑ったりって感じで、
1秒先に何が起こるか分からないよね。
だから、
何かが起きても「責任を取れないような子供」よりも、
何かが起きたら、「自分自身で責任を取れる大人」こそ、本気で楽しめることだと思う。
アーティストの甲本ヒロトが、あるインタビューでこんなことを言っていた。
子供のころも「やりたいこと」と「やらなければならないこと」がある。
でも、子供は「やらなければならないこと」が克服出来ないから、
やりたいことも出来ない。
大人になれば、「やらなければならないこと」を克服出来る力が手に入るんだから
「やりたいことをやればいい」
「自分は大人だから・・・。」
「自分は親だから・・・。」
っていう理由で、やりたいことを我慢していない?
大人だからこそ、「やりたい」ことをやって良いし、やるべきだと思うぜ。
スケボーって、カテゴライズしにくいものだと思わない?
よくアクションスポーツとかエクストリームスポーツって言われたりするけど、「スポーツ」に拒否反応が出てしまう。
かといって、スポーツの要素がないのか?って言われれば、スポーツ的な要素もある。
「スケートボードはアートだ」っていう表現もよく耳にする。確かに、トリックを自分の表現方法にしているスケーターもいるから、アートだと言えるかもしれない。
あとは、「スケートボードはカルチャーだ」っていう言葉もよく目にする。確かに、スケートボードを仕事にしている人が沢山いるし、社会を構成するひとつの集合体とも言えなくもない。
どれも、間違えてないし、どれかひとつに当てはめる必要もない。
でも、あえて、「スケートボードって何なのか?」っていうのに、答えるとしたら、俺はこう答える。
「ライフスタイル」。
スケボーを手に入れて、オーリーの練習をしたり、YouTubeで映像をチェックしたり、スケート雑誌をチェックしたり。
こういう行動をしているうちに、気づけば、自分の生活は、「スケーター視点」でまとめられた生活になっていく。
スケボーをしていなかった時は、特にこだわりなんてなかった人間が、
「自分が使っているデッキブランドと同じTシャツを着ていたい。」
「スニーカーは、スケートシューズしか履かない。」
「スケボーDVDで使われていた音楽にハマってしまった。」
「部屋には中古のデッキで作られたテーブルがある。」
って感じで、「デッキに乗る」という行動以外にも、スケボーが存在するようになる。
何かを選ぶ時に、
「俺はスケーターだから。」
という前置きが常に存在するようになるんだよね。
このこだわりを存分に味わえるのって、子供よりも大人だと思わない?
スケボーのトリック以外も楽しむことが出来る、「大人のスケーターライフ」って楽しそうでしょ?
大人だからこそ、スケボーを楽しむべき3つの理由、どうでしたか?
オッサンになってくると、若い時のように激しく動けないし、トリックへのトライも出来なくなっちゃう。
ましてや、オッサンの年齢からスケボーを始めようとすると、
「こんな年齢からスケボーを始めても楽しめるかな?」
って思ってしまうし、
今、バリバリ滑れる年齢でも、
「オッサンになったら、今みたいにスケボーを楽しめなくなるのかな?」
って感じで不安になる時もある。
でもさ、もう不安に思わなくても良いぜ。
スケボーは、トリックを競い合ったり、どちらが危ないことを出来るか競争をしたり、力の強さやスピードの速さを競い合うようなものじゃないからね。
スケボーを手に入れて、長く、深く楽しんでいけば、きっと、人生で欠かすことが出来ない、大事な存在になっていくと思います。
最後まで読んでくれてありがとう!
あなたのスケーターライフを応援しています。