どうも!稲垣です。
今日のブログでは、ある小さなスケートボードブランドを紹介します。
Scumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)は、アメリカのペンシルバニア州にあるピッツバーグという街のスケートボードブランドです。
まだまだマイナーで小さいカンパニーですが、一部のファンには熱い支持を受けているスケートボードブランドなんです。
所属しているライダーも、日本ではそんなに有名じゃないんですけど、ガリガリとストリートを削る渋い滑りをするスケーターばかりでめちゃくちゃカッコイイっす。
Scumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)の本拠地ピッツバーグは、サンフランシスコとかニューヨークとかロサンゼルスの都会的な雰囲気とは違って、何にもない普通の街っていう印象ですね。
それが、僕みたいな地方のスケーターにとっては、シンパシーを感じます。都会やスケボーのメッカみたいな街じゃなくても、スケートボードカンパニーを立ち上げられるっていうのに勇気をもらえるような気がします。
で、Scumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)の何が良いかって言うと、↓これに尽きます。
デッキやウェアやグッズなど、アイテムのほとんどをローカルの仲間たちで手作りしている
ということ。その様子が特集されている映像があります。
英語なので、よく分からないんですけど、並々ならぬこだわりを感じます。あと、コーチジャケットがすげぇカッコイイ。欲しい。
スケートボードが好きな連中が集まって、自分達の手でアイテムを作り、スケートして、世界中に届ける。
これって、僕達スケーターが憧れるスケートボードドリームですよね。
叶えられたら夢のようだし、理想の仕事だと思います。だけど、実際に続けていくのってめちゃくちゃ大変だと思います。
ビジネスと自分達の理想のバランス、仕事とスケートのバランス。
Scumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)も、葛藤しながらブランドを運営しているのではないかと思います。
スケートボードの中毒性ってスゴイから、きっとあなたも、スケボーと仕事、スケボーと家庭、スケボーと常識っていうことの間で葛藤していると思います。
Scumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)の連中も、
「こうやった方が原価安くなるぜ」「このやり方が効率よく売れるぜ」だけど、「イケてないよなぁ」
みたいな感じで葛藤していると思うんですよね。勝手に想像しているけど、きっとそうだと思う。
だって、Scumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)のアイテムって、その葛藤から生みだされている感じがするんですよ。
ポップなようでそうでもないっていう絶妙なグラフィックなんですよね。カラフルなのに、少し哀愁が漂っているというか。
僕は、スケートボードって、少し哀しみがあるものだと思っていて。めちゃくちゃ頑張ったのに、結局報われないみたいな哀しさがある。だけど、その哀しさがカッコイイし、笑えるところでもある。
パンクロックのメロディが少し切なかったり、めちゃくちゃ笑える漫才って設定が哀しかったりするじゃないですか。スケボーもそういう感じがするんです。
Scumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)からにじみ出ている哀愁って、企業が売るためだけに作ったスケートボードからは出てこないんですよね。
自分達の手でアイテムを作って世界中のスケーターに届けるっていうコンセプトは、大人や親が見ると、
「こんなやり方でやっていけるのか・・・」
と不安を感じるやり方だと思います。だけど、僕達スケーターにとっては、「これしかないやろ」っていうやり方でもあるんですよね。
将来、ブランドが上手くいっても、失敗したとしても、「最初は自分達の手で作って始めたんだ」って言えた方がカッコイイじゃないですか。「儲けを考えて、最初から利益計算していたよ」っていうのは、ビジネス的にはすごいけど、スケーター的にはつまらないですよね。
日本の代理店の方に聞くと、Scumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)は、手作りでアイテムを作っているので入荷数が少ないし、取扱店も少なくしているそうです。
スタイルも品質も最高なScumco & Sons(スカムコ アンド サンズ)のデッキ。ぜひチェックしてみてくださいねー!