ダサくなるブランドのロゴとスケボーカルチャーの中心の話

ダサくなるブランドのロゴとスケボーカルチャーの中心の話

どうも!稲垣です。

こないだお店に来ていたスケーターと、ブランドのロゴの話になって、

「流行ってしまうとダサく感じるロゴと、流行ったとしてもいつまでもかっこよく感じるロゴがある」

という話になったんです。

どうしてそんなことが起きるのかなーと考えてみると、僕は、“あること”の違いじゃないのかなと思いました。

それがあるブランドは、時代が変わっても常にカッコいい。それがないものは、一時期流行したとしても、時代が変われば逆にカッコ悪くなってしまったり、忘れ去られたりしてしまう。“あること”というのは、

ブランドの中心の熱量です。

ブランドの中心や前衛にいる人達の熱量の温度が高いと、そのブランドは、時代が変わってもカッコいいのではないか。

というようなことを、僕はきっと若い時からぼんやりと考えてはいたと思うんですけど、それじゃあ、ブランドの中心の熱量ってなんぞや?となると、具体的には言い表せなかったんです。

だけど、年末にある映画を見たことで、

これが中心や!

っていうのを見つけてしまったんです。

その映画というのは、↓これです。

MERU/メルーという、ドキュメンタリー映画です。

メルーという、今まで人が登ったことがない岩山にトライする3人の登山家を追ったドキュメンタリー。実話です。

噂には聞いていたクライミングの過酷さが画面を通して伝わってきます。

岩山にテントをぶら下げて寝泊まりしたり(一泊や二泊ではなく、吹雪が収まるまで何日間も!)、事故で頭蓋骨を骨折してしまい、もう一度山に登れば脳梗塞を起こすと言われているのに登りに行ったり、とにかく、普通の命知らずと一緒にするのは失礼なくらいの命知らずたち。

家族が心配しているのは分かっているし、自分の体や命がヤバイことも分かっているけど、それでも山に向かってしまうし、頂上を目指してしまう。

登山家の熱意、野望、友情、葛藤が描かれている素晴らしい映画でした。

登山というカルチャーの中心には、こんなにヤバイ(良い意味で)人たちがいるのだな。そりゃあみんな登山に夢中になるわけだし、登山が長年愛されているのも分かるわ。と思った次第です。

そんでですね、彼らが身につけているウェアや使用しているギアがTHE NORTH FACEだったりするんです。おそらくサポートを受けているのでしょう。

僕たちの感覚からするとTHE NORTH FACEって、登山ブランドだけど、街で着るのがカッコいいっていう感じです。

だけど、THE NORTH FACEというブランドの中心は、MERUの登頂を目指すようなハードコアな登山家たちです。彼らこそが、ブランドの中心であり、最前衛。体を張って、命をかけて、登山というカルチャーを守り、そして、進化させている人たち。

THE NORTH FACEが、儲けだけを考えて、街で着るウェアだけを展開するブランドになってしまったら、きっと、僕たちはあっという間に飽きてしまい、THE NORTH FACEのロゴをカッコ悪く感じしまうんじゃないかと思うんです。

THE NORTH FACEは、登山というカルチャーの中心にいる人達のサポートを最優先に考えている。だからこそ、熱が失われずに、カルチャーの端っこにいる僕たちの元にも届く。だからこそ、あのロゴが何十年もカッコいいままなんです。

このことに気づいてから、

スケボーはどうだ?

ということを考えるようになりました。

僕たちが大好きなスケートボードというカルチャーの中心には、どんな人たちがいるんだろうか。

僕は、スケートボードの中心にいるのは、MERUに出てくる登山家と同じように、体を張ってストリートを攻めまくっているプロスケーター達だと思うんですね。

ケガをしたり、トラブルに巻き込まれたり、時には罰金を支払ったり。それでも、スケートボードのスタイルとトリックを進化させているプロスケーター達がいます。

僕たちは、彼らに熱狂します。これは、子供がミッキーマウスに熱狂するのと同じだと思います。

子供がミッキーマウスに熱狂するのは、夢と現実の狭間にいるからだと思うんですよ。「ミッキーがホントにいる!」っていうのに興奮する。

プロスケーターたちは、スケーター達にとっては、夢のようなトリックやスタイルを実現している。ファンタジーでもあるしリアリティでもあるんです。

ミッキーマウスがディズニーランドの象徴であるのと同じで、プロスケーター達がいないと、スケートボードカルチャーは成立しない。

彼らをサポートすることをやめてしまったら、僕のようなカルチャーの端っこにいる人間なんて、あっという間に熱が冷めてしまう。

僕の熱が冷めてしまえば、ローカルのアマチュアスケーターに熱を届けることもできない。そうなれば、僕はお店を畳んでしまうしかない。

という感じで、自分がいるスケートボードカルチャーの全体が見えるようになってきました。

スケボーを始めたら、必ず誰かの影響を受けているということを忘れてはいけないと思うんですよね。

スケートボードという道具も、オーリーというトリックも、何もかも、自分が考えたものではなくて、先に誰かが作ったものです。

僕がこうしてお店をやっているのも、これまでのスケートボードカルチャーの先人たちがいたからこそです。

影響を受ける対象は、人それぞれだと思います。僕は、僕が影響を受けたスケーターやブランドを語ることで、お店を続けていきたいと思うし、

これからも、スケートボードカルチャーが続いていくように、中心と端っこを繋ぐことができるお店としてやっていきたいなぁと、そんな風に考えています。

今日は以上です!

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