どうも!稲垣です。
先日からお伝えしている「最短でオーリーをマスターするために、絶対に知っておきたいこと」。
- テールを弾いた力がどんな風に変化していくか
- 前足でデッキは持ち上げられない
- テールの引き弾きは、今すぐやめよう
- スタンスはできるだけ広くしよう
- 前足の突き出しは、ヒザから下を使う
- コツやアドバイスを聞いても、できる気がしない時には?
今日は、5つ目の「前足の突き出しは、ヒザから下を使う」をお伝えします!
前足の突き出しは、オーリーの動きの中で、一番難しい動きだと思います。
突き出すタイミングがめちゃくちゃ難しいし、動き自体が、普段、僕たちが意識してやったことがない動きだからです。
前足の突き出しは、テールを持ち上げるために必要な動きです。
まずはテールを地面に叩きつけて、デッキに回転力を生み出します。

↓テールを弾いた時の力は、↓こんな風にデッキを動かしますが・・・

前足で回転力に変化を与えます。

すると、前足が支点になって、回転力がテールにも伝わり、デッキが上昇するというのがオーリーです。

前足を支点にして、デッキに上昇力を与えるために、前足の突き出しが必要なんですね。
突き出しって聞くと、どうしても、強い力でデッキに蹴りを入れてしまいそうなんですが、最初は、それでもいいと思います。
強い力で突き出しをすると、デッキが空中で暴れます。どっかに行っちゃったり、地面に落ちちゃったりします。そういうのを繰り返しながら、少しずつ微調整して、デッキの上昇力を失わないように、いい感じでデッキのノーズを押し出せるようになるまで練習を繰り返しましょう。
↓この映像が前足の突き出しが分かりやすいですね。(1分21秒から)
デッキの上昇力を失わずにスムーズにデッキが地面と平行になっていますね。力加減と正確性が伴っていないと、こういうキレイなオーリーはできないです。
そんで、ここからが今日の本題。どうして、前足の突き出しは、ヒザから下を使うといいのか。
オーリーの時、テールを弾くことができて、飛び上がる感覚が分かってきたけど、どうしても、まっすぐ着地できない、曲がって着地してしまうと悩んでいるスケーターがすごく多いです。

ほとんどの場合、背中側にデッキが曲がってしまうパターンです。
これまで、オーリーが曲がってしまう原因は、「体が開いているから」で片付けられてきました。
確かに、体を開いてオーリーをすると、開いた分だけオーリーが曲がります。この開きを逆に利用するトリックもあるくらいです。
僕も「オーリーが曲がってしまう」をという相談には、「体を開かないように」というアドバイスを続けてきたんですが、実際にお店に来たスケーターのオーリーを見ていると、体は開いていないんですよね。
開いている人もいるんだけど、体を開かずにオーリーしているのに、どうしても背中側に曲がって着地してしまう。
なんでかなーと思ってよーく観察してみると、体じゃなくて、ある部分が開いていたんです。それは、
太もも!
前足の突き出しを意識しすぎて、太ももが動いていて、その結果、スケボーが曲がっていたんです。
太ももってどんな風に動くのかなぁと思って見てみると、


太ももって水平横移動できないんですよ!
付け根を中心にして回転する動きはできるけど、水平には動かない!
なので、前足の突き出しを太ももを使ってやろうとすると、必ず開くような動きになって、デッキが曲がってしまうわけです。
それじゃあ、どうやったら、太ももを回転させずに突き出しをするかというと、ヒザから下を使うんですね。さっきの動画をもう1回見てみます。
太ももは、持ち上げた後、ほとんど動いていないですよね。ヒザを支点にして、ヒザ下だけが動いているのが分かります。
この、ヒザ下の動きができていないと、どうしても太ももを動かして前足の突き出しをしようとしてしまい、結果、オーリーが曲がってしまうんです。
僕たちって、歩いたり、走ったりという人間が習わなくてもできる動きは得意です。そういう動きの時によく使っているのは、太ももを持ち上げたり、回転したりする動きです。
なので、太ももを動かすのは簡単。だけど、ヒザ下を上手に使ってやる行為って、あんまりないんですよね。ていうか、全然ない。ヒザを支点にして、ヒザ下だけを動かすのって、かなり意識的にやらないと身につかない動きということです。
サッカーが上手い人がスケボー上手かったり、スケボー上手い人がサッカー上手かったりするのは、もしかしたら、どちらもヒザ下を意識的に使うからなのかなぁと思ってます。
ということで、まとめると・・・
- オーリーが曲がってしまう原因は、実は、太ももを開いているから。
- 太ももは、上下と回転はできるけど、水平の移動ができない。
- オーリーの時の前足の突き出しを太ももを使ってやると、オーリーが曲がる。
- 前足の突き出しは、ヒザを支点に、ヒザ下を上手に使うとオーリーが曲がらない。
という感じですね。
僕も練習中ですが、かなり難しい動きです。だけど、意識するだけでもオーリーが曲がらなくなるので、ぜひトライしてみてくださいね。
次回は、ここまでのコツや情報を知っているし、やってみているのに、オーリーができる気がしない時にやるべきことをお伝えします!
今日は以上です!